洋楽

「Mr.タンブリン・マン」になれなかった男。ジーン・クラークがB面に残した本音

ザ・バーズの陰の主役、ジーン・クラークの46年の生涯を6つの名曲とともに辿ります。成功の影にあった葛藤、カントリー・ロックへの貢献、名盤『No Other』の再評価まで、元中古レコード店主のライター風見透がその魅力を語り尽くします。
邦楽

【80年代ニューウェーヴの解剖学】戸川純という表現者は、声で何を演じたのか

音楽ライターの棚橋ヨウ(架空の人物)です。1980年代の終わりに中古レコード店の店員として働きはじめて以来、日本のニューウェーヴと歌謡曲の境界線あたりをうろうろしています。店頭に立っていたころ、戸川純のレコードほど「これ、どういう人なんです...
クラシック音楽

ホタがまだ鳴らなかった頃 ── ファリャ《三角帽子》終幕の踊りと、十月の路地裏

雨の日の喫茶「詩」で交わされる、ファリャのバレエ音楽《三角帽子》を巡る対話。ピカソの美術、ロシア・バレエ団の思惑、影の踊り手の悲劇。1917年の原曲版と1919年の完成版の比較から、名曲誕生の知られざる歴史とスペインの魂に迫ります。
クラシック音楽

毒舌と支配欲の裏にあった誠実さ ― ジョージ・セルが刻んだベートーヴェン交響曲の名盤

オーケストラで30年演奏してきた元ヴィオラ奏者が、恐れられた巨匠ジョージ・セル指揮クリーヴランド管のベートーヴェン交響曲(第3・5・6・7番)を解説。強権的な指導や数々の逸話の裏にある音楽への絶対的な誠実さと、名盤の真の魅力に迫ります。
ジャズ

タクシー運転手から北欧の巨匠へ。ジャズ名盤『Flight to Denmark』に秘められた波乱の人生と名演

港町のジャズ喫茶マスターが、「最初の一枚」として薦め続けるデューク・ジョーダンの名盤『Flight to Denmark』。雪の森のジャケットに包まれた、波乱の人生をくぐり抜けたピアニストの美しき再起の物語と、北欧の澄んだ空気を感じさせる名演の魅力を紐解きます。
洋楽

東ドイツの歌姫がドイツ語ロックの扉を蹴破った日:ニナ・ハーゲン・バンド名盤2作を振り返る

80年代に西ベルリンで生まれた伝説のバンド、ニナ・ハーゲン・バンド。東から西へ渡った歌姫と腕利き職人たちが残した名盤2作の軌跡を、音楽ライターの灰原ミツルがやさしく解説します。
邦楽

童謡『里の秋』が語る終戦の夜。栗を煮る母子と「南の島」の父を繋ぐ祈り

童謡『里の秋』は、終戦の年のクリスマスイブに初放送された復員・引き揚げへの祈りの歌でした。原曲「星月夜」からの改変、静かな旋律の魅力、今も異国に眠る戦没者への思いまで、元小学校音楽教諭が歌に込められた歴史と深い背景を紐解きます。
クラシック音楽

「おや、なぜだい?」── 敗戦の冬に生まれた『美しく青きドナウ』 喫茶 詩(うた)秋の夜話

音楽教師と喫茶マスターの対話から紐解く『美しく青きドナウ』の真実。敗戦の世相を皮肉る合唱曲として生まれた背景、ナチスによる改ざん、そしてクラウスとカラヤンの名盤比較まで、華やかなワルツの深遠な魅力を語り明かします。
クラシック音楽

調性と十二音を繋いだ知性 ― フランク・マルタンが「自分の言葉」を得るまで

スイスの作曲家フランク・マルタン(Frank Martin, 1890–1974)と聞いてすぐに曲が浮かぶ方は、そう多くないかもしれません。イーゴリ・ストラヴィンスキーのような事件も、前衛の旗印のような宣言もない人です。ところが一度、この人...
ジャズ

24歳の祈りと挫折。ニーナ・シモン奇跡のデビュー作『Little Girl Blue』

子どもにピアノを教えて20年、今はジャズ喫茶を営むマスターが語るニーナ・シモンの名盤『Little Girl Blue』。バッハの対位法と教会の祈り、そして成功と後悔が交錯する24歳の一枚を、全11曲の背景とともに丁寧に紐解きます。